読書のエッセンス

読書で学んだことを紹介していきます。

【話下手な方は注目】わかりやすい説明には「型」があります。

f:id:yakuru:20190216234445p:plain


 【本記事のテーマ】

わかりやすい説明には「型」があります。

 

  • スピーチが苦手で、自分でも何を話しているかわからない。
  • 話している最中、皆、興味がなさそうな顔をしている。

 

こういった疑問に答えます。

 

参考にした本はこちら。

東大院生が開発! 頭のいい説明は型で決まる

東大院生が開発! 頭のいい説明は型で決まる

 

【本記事の内容】

1-1.なぜ聞いてもらえないのか

原因1 相手が聴く態勢をとれていない

原因2 そもそも自分自身が内容をよく理解していない

原因3 相手のもっている知識を自分が把握していない

 

 原因1については、相手が悪いわけではありません。人は基本的に、面白そうだなと思った話しか聞かないのです。

朝礼であなたが一生懸命話していても、おそらく今日のランチのことを考えています。

相手の注意をこちらに向けさせるのは、あなたの仕事です。

 

原因2は心あたりがあるのではないでしょうか。自分がぼんやりとしか知らないから、説明もぼんやりとなって、相手に伝わらない。

 

逆に言うと、詳しい分野はどの角度からでも説明できるので、ズバッと相手にも伝わる。伝えるにあたって、自分の理解度は重要です。

 

原因3について。そもそも゛わかる゛とはどういうことでしょうか。本書ではこう定義しています。

゛わかる゛とは、「自分がすでにもっている知識(情報)と、新しい知識(情報)とがつながること」です。

 つまり、相手にわかってもらうには、相手がどの程度の知識をもっているかを理解していなければいけません。そうでないと、知識と知識をつなぐことなんてできないですから。

 

相手が小学生の場合と30歳サラリーマンの場合とで、同じ話し方はしませんよね。

そういうことです。

 

そしてこの原因を解消すれば、伝わる話し方になるわけです。

ではどうすれば解消できるのか。

 

2-1.型を取得する

そこで作者はIKPOLET法という話し方の「型」を作成しました。

以下のSTEP1~7の頭文字をとってIKPOLET法と言うそうです。

STEP1興味をひく(Interest)

STEP2聴き手のもっている知識や認識にアクセスする(Knowledge)

STEP3目的を示す(Purpose)

STEP4大枠を見せる(Outline)

STEP5つなげる(Link)

STEP6具体化、事例、証拠を示す(Embodiment,Example,Evidence)

STEP7転移(Transfer)

 

順番に見ていきましょう

STEP1興味をひく

例えば、学生時代を思い出してください。ぼけっーと授業を聞いていて、先生が「ここ、テストに出るぞ!」と言った瞬間、目が覚め、先生の話に耳を傾けた経験はありませんか。

 

まさにそれが興味をひくということです。

 

筆者は【欲を刺激する】か【リスクを見せる】ことが特に効果的だと言っています。前述の「テストに出るぞー」は良い点を取りたいという【欲を刺激】していますね。

一方、「ここをわかっておかないと赤点だぞ!」といった脅しのようなセリフは後者の【リスクを見せる】に該当します。

 

 STEP2聴き手のもっている知識や認識にアクセスする

話を理解してもらおうと思ったら、相手が知っている語彙を使わなければなりません。違うフィールドの人に専門用語を使っても、ちんぷんかんぷんですよね。

 

そこで役立つのが比喩です。

 

昔、テレビで見たのですが林修先生がONE PIECE』の主人公・ルフィ型と『北斗の拳』のケンシロウ型という例えを使っていました。

 

ルフィ型というのは、仲間というものを大事にして、どんな人とも損得ではなく一緒にやっていこうとするタイプ。

ケンシロウ型というのは仲間は必要とせず、たったひとりで戦っていく。ひとりで考え内面を高め、堂々たるひとりになってやっていくタイプ

 

わかりやすいですよね。多くの人がこの説明ですぐに理解したのではないでしょうか。

教え方の上手な教師は、こういった例え話が上手ですよね。見習いたいです。

 

STEP3目的を示す

これは話が長くなる場合、特に意識する必要があります。

パワポで資料を作っていても、1ページ目はまだいいんですが、どんどん作成していくくと、目的を忘れてしまって、よくわからないところに話が着地してしまう。

 

聴いているほうも当然、よくわからない。

 

今、どこを目指しているのか。聞いている人にどのレベルまで理解してほしいのか。

ざっと流れを掴んでもらうだけでいいのか。ここだけでも覚えてほしいのか。

ゴールを示すと理解してもらいやすいです。

 

STEP4大枠を見せる

こちらも話が長くなると意識する必要があります。

今、全体のどの部分なのか。これを理解してもらうと流れが掴みやすくなります。

 

読書するときでもそう。分厚い本を読んでいると、途中でつながりがわからなくなります。たまに目次に戻って、全体の構成の中のこの部分を読んでいるんだなと確認することで、理解は深まります。

 

STEP5つなげる

原因と結果がつながっていないと、当たり前ですが人は理解できません。

歴史の暗記でもエピソードがないと、覚えられないですよね。

 

本能寺の変。山崎の合戦。豊臣秀吉。」と言われても、明日には忘れています。

それを「本能寺の変織田信長が倒れた後、山崎の合戦で明智光秀に勝利したのは豊臣秀吉」と言われれば、まだストーリーがつながり、理解しやすいです。

 

STEP6具体化、事例、証拠を示す

「暖かい空気のほうが密度が小さいので、冷たい空気の上に浮きます」

 

と言われても、ピンときませんよね。

 

でも、「熱気球はこの原理で浮いています」と具体例を一つだけ加えるだけで

どうでしょう?あーそういうことね。と理解できたのではないでしょうか。

 

難しい話をいかに、身近な例を使って説明するか。これが出来れば、理解も早いし、

頭の良い人だなと思ってもらえます。

STEP7転移

 この〇〇は、△△でも使えますということを伝えることができれば

聞いている方は、一つ上のレベルで話を理解することができます。

これが出来れば、「あなたの話を聞けてよかった」と思ってくれるでしょう。

 

ただし、これには話し手に幅広い教養が求められます。

他のフィールドで使えることも知っておく必要がありますからね。

 

【結論】

話が上手な人は、もともとトークの才能があるだけだ。と思っている人は多いですが、それは間違いです。

 

  • 具体例を入れる。
  • 大枠を示す。

 

など、ある程度は「型」を取得し、テクニックでカバーできます。

というか、上手な人は意識せずにそれらを使いこなしているだけです。

 

私もどちらかと言うと、話下手な方なので、ひたすら「型」の練習あるのみです。

 

ワーク・デザイン【書評・感想】個の時代の到来

ロボットの進歩からメーカーズ革命、クラウドファンディングクラウドソーシング。

働き方の常識が昔とは違ってきており、どこか釈然としないまま、働き続ける人が多い現在。

昔のように、上司から言われたことを黙ってやっていればよい時代ではなくなった。

私たちはどう働き、どう生きていけばよいのか。

 

【著者】長沼 博之

著者は経営コンサルタントという仕事上、大企業や中小企業、業界問わず様々な人の話を聞いてきた。そこで、現代の雇用・労働をはじめとする様々なシステムは、もはや加古の遺物になったと確信。そして、次の時代の働き方を書き記したのが本書である。

 

【内容】

ロボット革命が仕事を奪う

日本でも利用者が増えている全自動掃除機ルンバ。サボりもせず、文句も言わず部屋の掃除をしてくれる優秀なロボットだ。面倒くさい仕事を人間の代わりにやってくれている。しかし、こうも考えられないだろうか。「ロボットに仕事をとられている。」と。

 

こういった例はルンバだけではない。今やロボットはどの工場でも大活躍だし、某回転ずしチェーン店ではお寿司も握っているという。

 

当然、従来はそこで働いていた人がいるわけで、その分雇用が減っている。

ではいずれ人間の仕事は全てロボットに奪われるのだろうか。

 

そんなことはない。ロボットに命令する仕事は必ず残るだろうし、そもそも無から有を生み出すことは人間にしかできない。

 

機械ができることを機械にやらせ、人間は、人間にしかできない創造的な仕事、機転や配慮が必要な仕事をする。これが、これからの働き方にとって大切なことである。

同感である。

 

社会貢献戦争

「最近の若者は車を持たない。」等、言われているように今の時代の若者は物欲が少ない。これは生まれたときから、何でもあったという時代背景が大きいだろう。

経済成長が全てのバブル世代とは考え方がそもそも違う。

 

では、今の若者は何をやりがいに働くのだろうか。

それは社会貢献(互恵的)であると著者は言及している。 

 

軍事競争でもなく経済競争でもなく、自分たちの利益のために他社を犠牲にしない時代

-私はこれを「社会貢献競争の時代」と呼びたい。

 金融至上主義経済は限界に来ているのは目に見えている。

世界3位のGDPを誇る日本の幸福度ランキングが低いことからもわかるだろう。

 

ただ、単純に経済成長を目指してがむしゃらに働く時代は終わった。

そして、それぞれが自分に何ができて、どう社会に貢献できるか

を考える時代がきている。

 

パラレルキャリア

最近では副業を解禁、さらには推奨する企業も多くなってきた。

クラウドソーシングのアンケートでも約45%の人がパラレルキャリアを

望んでいるという。

 

評価の基準が、貨幣から評価へ移っており、一つの組織だけに所属し、

働くだけでは「評価」を得ることが難しくなってくるからだろう。

 

また、パラレルキャリアには以下のメリットがあるという。

・ライフワークを見つけることができる

・他者への直接的な貢献による「喜び」を感じることができる

・起業の準備ができる

・新しい人間関係を構築できる

 

まさにこれからの社会貢献時代にぴったりの働き方である。

 

【まとめ】

ロボットの進化により、誰でもできるような単純作業は機械に奪われる。

そこで残るのは、人間にしかできない仕事だ。では、人間にしかできない仕事とは?

 

それは「考える仕事」だろう。

 

どうすれば世の中がよくなるか?どうすれば周囲の人の役に立てるか?

一人一人が考え、一人一人の答えがある。そんな個の時代がやってくる。

 

 

大人のための勉強法【書評・感想】大人に勉強はいらない?

今の時代必要な知識はインターネットですぐに答えを

教えてくれるし、勉強なんて必要ないんじゃないか?

 

英語を勉強しても、十年もしたら自動翻訳機も実現して、

役に立たないんじゃないか?

 

答えは「NO」です。

 

【著者】

和田秀樹氏。東京大学医学部を卒業し、現在は精神科医

数多くの受験本を世に排出し、評価を得ているまさに勉強のプロ

 

【内容】

21世紀型の「頭のよさ」とは?

昔なら多くの知識を持ち、聞かれたらすぐ答えることができる人が

賢かった。でも、今はそれだけではダメなんです。

だってGoogle先生がすぐに教えてくれるから。

 

認知心理学の考え方で思考力のある人間とは、知識を多く身につけてきて、それを使って適切な問題解決を行う推論ができる人ということである。

 まさにそのとおり。過去の事例はどうだったのか、最近のトレンドはどうなのか。

材料(=知識)を使って、適切な結論を導くのが頭の良い人間だ。

そして、その材料は多いほうが好ましい。選択肢が増えるのだから。

 

これからの英語は読む英語・書く英語

国際化社会の時代に伴って、これまで以上に英語は重要だと主張されている。

これは確かに同感である。私も勉強する必要があるとは考えている。

特にコミュニケーションの基本であるスピーキング・リスニングに不安があり、

その壁は高いと思っていた。しかし、著者によると、

 

情報伝達の手段や情報検索の手段がインターネット化すると、じかに会ってのコミュニケーションの頻度が確実に減る。そして国際電話より電子メールのほうが時差の問題もなく、コストもはるかに安いのだから、英語の読み書きのコミュニケーションが会話よりはるかにウエイトが高くなる。

 

 

その発想はしていなかった。国際化により、多くの外国人と直接会話する姿をイメージをしていたが、確かに現在ではインターネットさえ繋がっていれば、直接会わなくても仕事はできる。クラウドソーシングなどがいい例だ。

 

英語力とは

でも、読み書きなら翻訳サイトで翻訳すれば、いいのでは?

現状は翻訳サイトで、不自然な訳が出てくることも多く、それに頼りきることは

できない。自分の翻訳する力が必要だろう。

しかし、近い将来翻訳サイトの質が向上することは十分考えられる。

そうなると勉強は不要なのだろうか。

 

しかし自動翻訳のソフトができれば、英語を日本語に直し、日本語を英語に直す「翻訳」能力は英語力ではなくなる。むしろ、もとの日本語が説得力や論理性、あるいは教養を感じさせるものでないと、相手に優れた人間と感じさせることができなくなる。

つまり、英語で話す「内容」が重要視されるということ。

そのためにはやはり勉強が必要なのである。

 

【まとめ】

本書には他にも、頭のトレーニング法や、資格試験の勉強法など

具体的な方法も書かれています。

 

ここまで読んで、自分も勉強をやってみようという感想を

もたれた方は一度読んでみてください。

 

怠け者の時間術【書評・感想】時間は仕組みで作れ。

あれもやりたい。これもやりたい。

でも仕事もあるし、家事もあるし、

飲み会もあるし、とにかく時間がない!

 

という人は多いんじゃないでしょうか。

それで、結局何もできずに1日が終わってしまう。

 

そういった人は自分が怠け者だから仕方がないと思っていませんか?

そうではないんです、人間は本来怠惰な生き物。

 

やりたいことをやる仕組みを作ればいいだけなのです。

 

著者情報

著者は午堂登紀雄氏。

ニート→ダメ社員→コンビニ店員→経営コンサルタント→資産3億円を得る

→会社経営者という凄い人物。

ここまで突き抜けることができたのは、徹底的な時間管理だという。

 

本書にはその時間管理のあらゆるやり方が書かれています。

 

例えば、出張では「現地集合・現地解散を原則とするべし」。

なぜなら、上司や部下と取引先に行くとき、一緒だと自分だけ勝手に本を出したりパソコンで資料を整理したりといったことはできない。あえて時間をズラすことで、移動の時間を完全に自分の時間にしています。

 

確かに、上司と一緒だと世間話をして、無駄な時間を過ごすしかありません。

徹底してますね。

時間管理を徹底的に学びたいという方にはおすすめです。

 

内容

・まずは「仕組み」をつくり上げる

著者は簿記1級を取得するため、朝5時に起きて勉強したそう。

しかし、眠くて、頭に入らず結局挫折。

 

この経験から「朝早く起きる」ことが本質ではなく、いかに長く続くような「仕組み」をつくるのか、ということが重要だということです。

 たとえば、寝る時間や起きる時間はムリに変えない。

私も同じような失敗を何度もしています。

早起きして、勉強しよう。早起きして、ランニングをしよう。

3日続けばいい方で、すぐに断念。

 

勉強にせよ、ダイエットにせよ、一番大事なことは継続することです。

やり続けて、以前の自分と比べて劣っている人は見たことがありません。

 

・「期限」「目標」「睡眠」が集中力を高める3大要素

あと1時間でこの書類を仕上げなければいけない。と切羽詰まったときの時

の凄い集中力。あなたにもそんな経験ありませんか?

 

ならその環境を作ってしまえばよいのです。

「5時までに終えよう」「月曜日までに仕上げよう」と自分で期限をもうけることが大切です。

 「何のために」「なぜ」「自分はこれをやっているのか」、目的をはっきりと意識することで、モチベーションが刺激され、「集中力」が高まります。

 ただ、頑張るぞ。と思うだけでは頑張っているつもりでも、ダラダラやっているんでしょうね。誰もお尻を叩いてくれないので、自分で叩く仕組みを作りましょう。

 

さらに著者の時間管理は続きます。

時間をお金で買うという発想

たとえば移動中にやっておくとさらにクオリティが高まる仕事があれば、電車を使わずにタクシーに乗るとか、新幹線はグリーン車で行くとか、飛行機ならビジネスクラスを取ってもいいでしょう。

お金を余計に払うことによって、より快適で集中できる時間が生まれるのなら、積極的に投資としてやったほうがいいのです。

 まさに時間を買うという発想。タクシーの中なら、急ぎの電話でもできますし、ノートPCで作業を行うことも可能。

 

数千円の負担で、その時間を有効利用できるならそれもありですね。

節約も大事ですが、必要なときにお金を使うことも大事。

 

まとめ

上記以外にも、本書には多くの実践例が語られています。

なかには普通のサラリーマンにはマネできない方法もありますが、

このうちいくつかでも実践できれば時間の使い方や、考え方が変わるでしょう。

 

何かをやろうと思っても、ついダラダラしてしまって、いつも時間がない。

という方はぜひご一読ください。