読書のエッセンス

読書で学んだことを紹介していきます。

大人のための勉強法【書評・感想】大人に勉強はいらない?

今の時代必要な知識はインターネットですぐに答えを

教えてくれるし、勉強なんて必要ないんじゃないか?

 

英語を勉強しても、十年もしたら自動翻訳機も実現して、

役に立たないんじゃないか?

 

答えは「NO」です。

 

【著者】

和田秀樹氏。東京大学医学部を卒業し、現在は精神科医

数多くの受験本を世に排出し、評価を得ているまさに勉強のプロ

 

【内容】

21世紀型の「頭のよさ」とは?

昔なら多くの知識を持ち、聞かれたらすぐ答えることができる人が

賢かった。でも、今はそれだけではダメなんです。

だってGoogle先生がすぐに教えてくれるから。

 

認知心理学の考え方で思考力のある人間とは、知識を多く身につけてきて、それを使って適切な問題解決を行う推論ができる人ということである。

 まさにそのとおり。過去の事例はどうだったのか、最近のトレンドはどうなのか。

材料(=知識)を使って、適切な結論を導くのが頭の良い人間だ。

そして、その材料は多いほうが好ましい。選択肢が増えるのだから。

 

これからの英語は読む英語・書く英語

国際化社会の時代に伴って、これまで以上に英語は重要だと主張されている。

これは確かに同感である。私も勉強する必要があるとは考えている。

特にコミュニケーションの基本であるスピーキング・リスニングに不安があり、

その壁は高いと思っていた。しかし、著者によると、

 

情報伝達の手段や情報検索の手段がインターネット化すると、じかに会ってのコミュニケーションの頻度が確実に減る。そして国際電話より電子メールのほうが時差の問題もなく、コストもはるかに安いのだから、英語の読み書きのコミュニケーションが会話よりはるかにウエイトが高くなる。

 

 

その発想はしていなかった。国際化により、多くの外国人と直接会話する姿をイメージをしていたが、確かに現在ではインターネットさえ繋がっていれば、直接会わなくても仕事はできる。クラウドソーシングなどがいい例だ。

 

英語力とは

でも、読み書きなら翻訳サイトで翻訳すれば、いいのでは?

現状は翻訳サイトで、不自然な訳が出てくることも多く、それに頼りきることは

できない。自分の翻訳する力が必要だろう。

しかし、近い将来翻訳サイトの質が向上することは十分考えられる。

そうなると勉強は不要なのだろうか。

 

しかし自動翻訳のソフトができれば、英語を日本語に直し、日本語を英語に直す「翻訳」能力は英語力ではなくなる。むしろ、もとの日本語が説得力や論理性、あるいは教養を感じさせるものでないと、相手に優れた人間と感じさせることができなくなる。

つまり、英語で話す「内容」が重要視されるということ。

そのためにはやはり勉強が必要なのである。

 

【まとめ】

本書には他にも、頭のトレーニング法や、資格試験の勉強法など

具体的な方法も書かれています。

 

ここまで読んで、自分も勉強をやってみようという感想を

もたれた方は一度読んでみてください。